特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2013年3月「流通業を取り巻く最近の話題」

●2013年3月「流通業を取り巻く最近の話題」

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2013年 3月 「流通業を取り巻く最近の話題」

中小企業診断士:石橋政俊   

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1.PB2兆円市場に

 ■2012年の小売業界は東日本大震災の買いだめや特需があった2011年の反動もあり、厳しい1年だった。個人消費も夏以降は変調、消費者の節約志向が再び強まり、スーパーやコンビニは割安なPBを拡充した(⇒横綱)。特にスーパーは値下げ競争が過熱し た(⇒大関)。そうしたなか、限られた有望市場としてシニア開拓の取組みが広がった(⇒関脇)。

■ PBの開発は1社単独ではなく、グループ企業から他社との共同といった動きが全国に広がりつつある。PBは小売りが企画・開発してブランドを設定、生産を委託して全量を買い取るのが一般的であるが、研究開発費や拡販費・宣伝費、卸のマージンを抑えられるため、価格を2〜3割安くできる。

 また、小売り側が年間契約などで買い取るため、メーカーにとっても製造ラインを安定稼働でき、製造コストを削減できる。現在約7割の食品メーカーが供給を行っており、今後取り扱いを増やしたいとしている。かつては中小メーカーの対応に限定されていたPBが大手食品メーカーにも拡大しており、いまや食品PBは食品をあつかう小売企業やメーカーといった食品産業に共通すテーマとなっている。

 まだ取組みのない中小小売業としては、グループをつくり一定のボリュームとし、共同でメーカーに委託するとよい。現在、PBは消費者から「安くてもNB商品と大差がない品質」と認知されており、受託する中小メーカーとしては一層の安全性、高品質への対応が求められる。

2.一般用医薬品のネット販売をめぐる問題
最高裁判決(2013年年1月11日)で、対面販売を原則とする厚生労働省令は違法とされ、一般用医薬品(大衆薬)のインターネット通販が事実上の解禁状態となっている。

●最高裁判決後の動き
 ○一般用医薬品をネット販売する企業は100社超(今年2月8日時点、日経新聞調べ)
 ○登録販売者試験不正合格発覚:ダイエー(2月)、昨年も11月に西友200人、ドラッグストア「フィットケアデポ」を展開するカメガヤ(横浜)190人。実務経験の水増し。
 ○厚生労働省はネット通販の新ルールの検討会を開催すると発表(2月1日)、「数か月内に結論」。14日初会合も議論平行線。薬ネット販売政府与党内で対立:規制改革会議は厚労省に全面解禁を要求。自民党議員連盟は販売禁止のための法案を提出するとしている。楽天などネット業者は解禁派(ネット販売のルール作りを推進)、日本チェ―ンドラッグストア協会は慎重派(第1類は禁止、第2類は条件付きで容認)。(3月7日)
 ○一方、薬局医薬品(処方薬)についても厚労省の「調剤ポイント」規制の問題がある。
  処方薬へのポイント付与の規制をめぐりドラックストア業界と厚労省が対立している問題である。「2013年春をメドに見直す」(厚労省)としていたが、運用手法が決まらず延期となった(日経MJ3月20日)。医師の処方箋に基づく処方薬は厚労省が公定価格を(薬価)決める。ドラッグストアのポイント付与は実質値引きにあたるとして処方薬専業の調剤薬局業界などが反発している。一方ドラッグ大手は調剤窓口併設店を急拡大しているが、ポイントは強力な集客ツールとなる。業界団体の日本チェーンドラッグストア協会は「店舗ポイントを厳しく禁止するのであれば法の下の平等に反する」として訴訟も辞さずの姿勢である。

■ 薬をめぐる現状には、ネット販売の問題と、ポイント規制の2つの問題があり、正しくはいづれも、それが可能なのかどうかはグレーゾーンにある。従来より厚労省は利便性より生命健康の保護が重要であるとして、規制緩和にはなじまないと主張してきた。しかし規制緩和の流れには逆らえず、一般用医薬品医薬品のなかで安全上特に問題のないものを医薬部外品としてコンビニなどで買えるようにした。また、医療費の削減をめざし、医薬品の現場において適切な情報提供と相談対応がなされる対応が必要とされた。それは医薬品の本質は効果とリスクの両面を持つことにある。規制緩和の流れの中にある今回の問題も、消費者の立場からの利便性と安全性のバランスをどうとるかの問題である。いずれにしても、ここしばらくは、どの事業者にとっても目の離せない状況であり、注視が必要である。

3.流通業が報酬アップを先導
 ○阿部晋三首相が経済3団体トップとの会合で、業績が改善している企業から報酬を引き上げるように要請(1月12日)。               
 ○ローソンは13年度から、グループの20歳代後半〜40歳代の正社員3300人のほぼ全員を対象に、年収を平均3%引き上げると発表。一時金(ボーナス)で対応(2月7日)。
 ○セブン&アイがイトーヨーカ堂や西武・そごうなど労組との交渉でベアなどの要求に満額回答。イトーヨーカの場合、員平均で1.5%増の月額5229円(定昇分4322円、ベアは907円)、対象組合員5万3500人。組合のないセブンイレブンも同様の賃上げ(3月4日)。
 ○ その後、ファミリーマート、ニトリ、ジェイアイエヌ(メガネチェーン)・・・・・・

■ トヨタ、日産などの自動車、日立、東芝などの電機など大手の労使交渉は終了し(日経3月14日)、中小企業にその舞台が移っている。その後は派遣社員、パート等のベースアップがどうなっていくか。最終的には消費にどう反映してくるかの問題となる。
  概観してみると、大半は一時金(ボーナス)による年収増で、ベアの実施は限定的である。このなかで流通業は、ベアを先導しており、セブン&アイ、ニトリ、マルエツ、サイゼリア(飲食)がベースアップを妥結している。

中小企業診断士:石橋政俊   

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