特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2012年11月「ちょっと気になるバズワード解説『ビッグデータ』」

●2012年11月「ちょっと気になるバズワード解説『ビッグデータ』」

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2012年11月 「ちょっと気になるバズワード解説『ビッグデータ』」

中小企業診断士  鎌田 浩一

メールはhiro3nin2@gmail.comまで願います。


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┏┏  バズワードって?


バズワード(Buzzword)とは、いわゆる「流行語」のことです。
バズ(buzz)、つまり「ハチがブンブンうるさく羽ばたいている音」の意から、「世間で騒がれている言葉」という意味で用いられています。

マーケティング用語やIT用語には、明確な合意や定義がないままに、なんとなく騒がれて話題になっている「バズワード」が目白押しです。

とくに、経営へのIT活用が叫ばれる昨今、“気にはなっているけどよくわからないし、対応や対策にもしっかりとは取り組めていない…”などと、「バズワード」に翻弄されている中小企業経営者の方も少なくないのではないでしょうか?

そこで今回は、「ちょっと気になるバズワード解説」として、最近毎日のようにメディアに登場する『ビッグデータ』について、やさしく解説いたします。

“良いところや活用すべきことを上手に取り入れられた!”
“自分にとって不用なものが見分けられ、踊らされずに済んだ!”
“IT活用と言っても、そんなに難しいことじゃないナ・・・。”
“これくらいならできるかも・・・。”

と考えるきっかけになりましたら幸いです。

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┏┏  『ビッグデータ』とは?


「ビッグデータ(Big data)」とは、その名のとおり、「巨大なデータ」の意味で、従来のデータベースシステムなどでは処理しきれないほどに蓄積された膨大なデータ群のことをいいます。

センサー・無線などの情報通信技術や、ログなど情報蓄積技術の発達、インターネットの普及にともなうソーシャルネットワーキングやクラウドサービスの発展などにより、近年急速に社会のデータ蓄積量が増加してきたことから、数年前に時代のキーワードとして登場しました。

「ビッグデータ」の代表的な活用例としては、以下のような事例がよく取り上げられています。

・小売店などが、ポイントカードシステムの情報を蓄積・分析して、
 購入者の個人特性と行動特徴を掛け合わせ、品揃えや棚割りの最適化を図る事例。

・個々人のウェブサイト訪問情報を蓄積・分析して、
 その人が関心を持つであろう商品を予測し、閲覧画面上に提示する事例。

・ブログやツイッターなどの情報を蓄積・分析して、
 顧客ニーズをとらえ、商品開発や販売手法の改善に役立てる事例。

・個々人が使用している携帯電話やスマートフォンの発信情報を蓄積・分析して、
 一定エリア内の居場所マップを作成し、災害時の時間帯別帰宅困難者数などを予測する
 事例。

・全国を走っているカーナビユーザーからの情報を蓄積・分析して、
 一か月間に一定回数以上急ブレーキされた場所を特定し、
 全国の交通事故予測マップを作成する事例。

・ヒトゲノム(遺伝子) 情報を蓄積・分析して、
 新たな治療法や薬の開発につなげる医療分野の事例。

・過去に犯罪が発生した場所とそのときの周辺店舗の営業状況などの情報を蓄積・分析し
 て、今後の犯罪予測に活用する事例。

このように、「ビッグデータ」は、「ビジネス」や「社会問題解決」の分野で活用が進んでいます。

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┏┏  惑わされることなく、中小企業経営に活かそう!


“「ビッグデータ」は、経営意思決定の迅速化に不可欠??”
“活用しない企業は競争優位性を獲得できず取り残される??”

ITベンダーの広告を見たりセミナーを受けたりして、“早く経営に活かさないと他社に後れをとってしまいますヨ”というプレッシャーを感じていらっしゃる経営者の皆様もおられるかと思います。

しかしながら、慌てたり焦ったりする必要はまったくありません。

と言いますのは、前述の事例を見てお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、「社会問題解決」の分野でのビッグデータ活用こそ先進的であるものの、「ビジネス分野」においては相当前からビッグデータ活用が進んでおり(「ビッグデータ」という表現ではありませんでしたが)、決して目新しいものではないからです。

たとえば、
「データウェアハウス」(DWH: Data WareHouse)
「ビジネスインテリジェンス」(BI: Business Intelligence)
「データマイニング」(Data Mining)
などなど、

データ解析を経営に活かすという考え方や手法、システムはかなり前からあり、特に大企業においてはごく当たり前のように導入されています。

なぜ今「ビッグデータ(Big data)」が流行っているのかといえば、ソーシャルネットワーキングやクラウドサービスの発展などにより、近年急速にデータ蓄積量が増加してきたことに加え、大量のデータを解析するテクノロジーが発達してきたからです。

つまり、「ビッグデータ」と聞いて“黒船が来た! ”と慌てる必要はなく、“すでにあったものが、一歩進んで騒がれているだけなんだな”と捉えればよいのです。

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┏┏  上手な活用法、経営への活かし方


「ビッグデータ」と聞いて慌てたり焦ったりする必要のないことはおわかりいただけたことと思いますが、せっかくなら自社の経営に上手に活用したいもの。

ここでは2つのことを提言してみたいと思います。

<その1.事実で判断する>

ビッグデータという言葉の良し悪しはともかく、「自社内や社会のさまざまな情報の中から洞察を得ることが、より的確で迅速な経営の意思決定や経営革新につながる」ことは言うまでもありません。

「KKD」(勘、経験、度胸)頼みの経営から脱却し、顧客ニーズをはじめとする「事実」に基づく経営(品揃えや商品・サービス開発など)を行うことが肝要です。

「ビッグデータ」の解析といった大げさなことでなくても、あるいはIT導入に十分なコストがかけられない状況だとしても、「お客様の声に耳を傾ける、お客様の行動をつぶさに観察する」といった地道な情報収集と分析活動を行うことで、「より的確で迅速な経営の意思決定と経営革新」を実現することはいくらでも可能です。

ビッグデータの流行を、「データにもとづき自分の頭で考える」きっかけ作り、あるいは「目的意識を持ったIT化の推進を検討する」きっかけ作りに活かしてみませんか。

<その2.ゼロベース思考>

ビッグデータの流行から得られる気づきの一つとして、“技術革新によって、これまでできないと思われていたことができるようになった”ということがあります。

「災害時の時間帯別帰宅困難者数予測」や「交通事故予測マップ」が実現できるなんて、考えてみたこともなかったでしょう。

このように、ITをはじめとする技術革新によって「これまでの常識の前提」がくずされることがしばしば起こります。

たとえば昔は、歩いて行ける狭い生活圏の中で「一人一人の顔を見て商売する」今で言うワントゥーワン・マーケティングが当たり前でした。ところがその後、モータリゼーションの発展や大量生産・大量消費の時代に入ると、「一人一人の顔を見ずに商売する」形態が当たり前になりました。そして近年、IT革新により、お客様が世界のどこにいたとしても「一人一人の顔を見て商売する」ワントゥーワン・マーケティングが再び実現可能となったのです。

ICT(情報通信技術)が発達して、こんなことができる時代が来るなど、かつては誰も想像していなかったことだと思います。

ときどき、過去の知識や常識をいったん外へ置いて、前提なし(「ゼロベース」)で考えてみる。そうすることで、「経営改善や経営革新につながる思わぬヒント」に遭遇できるかもしれません。

ビッグデータの流行を、“わからないと思っていたことがわかるようになっているかも”、“できないと思っていたことができるようになっているかも”、と考えるきっかけ作りに活かしてみませんか。

中小企業診断士  鎌田 浩一

メールはhiro3nin2@gmail.comまで願います。


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