特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2012年6月「経営革新計画」で持続的成長を

●2012年6月「経営革新計画」で持続的成長を

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2012年6月 「経営革新計画」で持続的成長を

中小企業診断士 庭野 勉

メールはt-niwano@jcom.home.ne.jpまで願います。



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「新規事業を始めるのに低利の融資が受けられないか?」
「売上げの落ち込みを新しい事業で挽回したい!」
「新しい事業を始めたいが、どこから手をつけたらいいか分らない!」...

こんな悩みをお持ちの企業には、「経営革新計画」申請への挑戦をおすすめします。

規模や事業内容など、申請にあたって一定の要件がありますが、都道府県知事の承認によって、様々な制度上の恩恵を受けることができます。また間接的にも計画づくりを通じて事業化の道筋がはっきりし、さらに従業員の理解や意識向上に加え、取引先からの信頼度が増すなど、社内外に向けたアピール効果も期待できます。

■経営革新計画とは

国の「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」に定められている制度で、中小企業者が「新たな事業活動」を行う事業計画を作成し申請すると、都道府県知事がその計画内容を審査し、承認されると様々な支援が受けられるものです。

「新たな事業活動」とは、以下の4つと定められています。
1.新商品の開発または生産
2.新役務の開発または提供
3.商品の新たな生産または販売の方式の導入
4.役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動

さらに、事業計画に定める経営目標について一定の基準を満たす必要があります。

なお、対象となる事業者には資本金や従業員数などの規定があり、詳細は省略しますが、様々な施策で対象となる中小企業の規模と概ね同じです。

■どんな企業や事業が承認を受けているか

「新たな事業活動」の承認基準は都道府県によって少し異なるようですが、東京都では、個々の事業者にとって新たな事業活動であれば、既に他社において採用されている技術・方式を活用する場合についても、既に相当程度普及しているものを除き原則として承認対象になるとされています。

例えば23年度の承認事例を都の事例集(「平成23年度東京都内中小企業の経営革新事例集」)から、いくつかテーマだけを紹介します。

○ショールーム設置による小売分野への進出【ニット製外衣製造業】
○ISO22000取得に向け経営体制の変革と米麹等新製品・サービスの開発【製麺業】
○自然食品を中心とした地域密着型宅配・送迎サービスによる販売【食品販売業】

また、業種別に見ると、23年度の承認数は情報通信業、卸・小売業、製造業の順になっています。

■承認企業の評価

上に挙げた承認企業は事例集のなかで、メリットとして感じている点を以下のように記しています。

○経営革新計画企業であることを名刺に印刷し、PRと信用力向上に活用できること、経営革新計画作成の過程で会社の将来計画を検討できたこと、策定した計画を実現することにより経営に自信がついたこと

○会社としての中期目標を設定できたこと、社員の意識改革やモチベーションの高まりを実現できたこと、有利な資金調達にもつなげることができた

○社員やアルバイトが積極的に経営革新計画を実現しようと努力している。また、近隣の方々に認知され、協力的に当店を使ってもらえるようになりつつある。

■直接的なメリットと間接的メリット

承認によって生じるメリットは直接的なものと間接的なものがあります。

直接的なメリットは、冒頭の法に定められているもので、主に@日本政策金融公庫による低利融資、A中小企業信用保険法の特例(信用保証額の別枠化)、B機械・設備に関する設備投資減税、C特許関係料金の減免などです。ただし、@やAなどは、承認によって自動的に適用されるのではなく、改めて金融機関等の審査に通ることが条件になりますので注意が必要です。

一方、間接的なメリットは、先に少し触れましたが、社内外への影響と関連する補助金があります。承認企業の評価にあるように、事業計画が明確になることや計画づくりに従業員を参画させることによって意識が高まること、承認されたことによって社外への信用力が高まることも期待できます。

■新たに新設された支援策も

東京都では、平成23年度から「革新商材事業化支援事業」という補助金が新設されました。これは経営革新承認企業を対象として性能試験や認証取得の費用を支援するものです。
この他にも「市場開拓助成事業」という見本市への出店費用や広告費の一部を助成する補助金があり、対象要件として、いくつかの事業の承認等を受けていることが挙げられ、そのうち一つが経営革新計画の承認を受けていることとされています。

このように、承認を受けることによって、事業化に向けた補助金への道も開けています(なお、各補助金は申請したうえで採択可否の審査があります)。

■申請様式は新規事業の事業計画そのもの

申請する計画書は様式が定められていますが、大まかには次のとおりです。
@既存事業の内容→A本計画のきっかけと経緯→B計画の内容(何を実施するか)→C実施手順(どのように実施するか)→D実施体制→E実施の効果→F実施項目とスケジュール→G経営計画・資金計画

いわば新規事業を始めるにあたって整理すべき事項について順を追って作っていくことになります。その内容を東京都がチェックし承認してくれるのです。

■都内の承認数は3年連続で減少、でもそれはチャンスか

実は、2008年をピークに都内の承認企業数は年々減少しています。背景には、リーマンショック以降の長引く不況で新規事業まで手が回らない、承認を受けても実際の融資が得られない(制度上、低利融資の特典がありますが、融資の審査は別です)といった点があると思われます。

「承認数が減っているのなら意味が無いんだろう」と考えるか、「減っている現状だからこそ目立つし価値がある、挑戦する意義がある」と考えるか...。

かつて30年と言われた企業の平均寿命がどんどん縮まっているという説もあります。

人の一生と同じように、創業から成長期を経て成熟期を迎え、そのまま放っておくと事業は衰退期に入っていきます。その前に経営革新によって、新たな成長カーブを描く、そんなキッカケづくりを応援します。
中小企業診断士 庭野 勉

メールはt-niwano@jcom.home.ne.jpまで願います。



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