特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2012年6月「経営に役立てる武士道精神」

●2012年6月「経営に役立てる武士道精神」

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2012年6月 「経営に役立てる武士道精神」

中小企業診断士 気象予報士 防災士 中峰 博史

メールはhiroshi.nakamine@trad.ocn.ne.jpまで願います。




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大地震を始めとする自然災害や景気低迷など、企業をとりまく環境変化は激しさを増しています。そのような時代には、経営者の指導のもと、従業員が一体となった企業活動を行うことが特に重要となります。

不測の事態が発生しても、動じることなく、従業員が協力して適切に対応できる組織づくりが重要です。組織を作りに欠かせないのは会社運営の理念ですが、その根幹として利用できる、日本人なら誰でも持っている武士道精神についてご紹介します。

武士道は封建時代の道徳であり、切腹や仇討などの行為から、残虐で過去の遺物と考えている人が多いと思いますが、内容は現代の経営にも−社会不安の現代だからこそ−役立つ道徳だと私は考えています。

新渡戸稲造の有名な著書に「武士道」があります。農学者で教育者の新渡戸は、ベルギーの法学者から「宗教教育がなくて、道徳教育(正邪善悪の観念)をどのように授けるか」という冷ややかな疑問に答えたいとの強い思いから、この本を英語で書いて諸外国に紹介しました。その後多くの言語に翻訳されています。

新渡戸はその本の中で、「義」「勇」「仁」「礼」「誠」の5つの徳を、武士道の根幹として次のように説明しています。

「義」とは、「武士の掟の最も厳格なるもの」、「正義が最も重要なもの」

「勇」とは、「「義」(正しきこと)をなすこと」「差し迫る危険にも、心の平静を保つこと」
 であり、「勇気は義のために行われなければ徳に値しない」

「仁」とは、「愛、寛容、愛情、同情、憐憫は古来最高の徳」

「礼」とは、「他人の感情に対する同情的思いやりの外にあらわれたるもの」

「誠」とは、「信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居」

儲けるために手段を選ばない風潮のある現在ですが、企業で働いている人たちは、その時どきの損得よりも、「顧客に喜ばれる」サービスを提供する方により大きな喜びを感じます。「義(道理)」に適ったサービスを提供する方が、従業員の考えはまとまりやすくスピーディな対応ができます。

また、仁徳に溢れ、「人(社会)への思いやり」を実践する会社は内外から尊敬され、従業員は誇りを持って働けるようになります。

大地震でもパニックにならず沈着に行動できる日本人の特質は「勇」そのものです。

相手の立場で思いやる「おもてなしの心(礼)」は他の国では真似のできない日本人の美徳として今も続いています。

さらに、嘘をつかない、ごまかさない「誠」の心は、信用第一の企業にとって経営の基本です。

これらの5つの徳は、一見難しそうですが、日本人ならみんな知っている(持っている)、ごく当たり前のものです。

一方、相手のことを思いやることなく自己主張だけを繰り返す国、相手を罠にはめ勝利することで得意になる国、小さなことの報復で相手を徹底的に攻撃する国、自国の都合で正義が変わる国など、諸外国の考え方とは一線を画した独自の文化とも言えます。

グローバル化の中、日本企業の考え方は大きく変わりました。金を稼ぐことが第一の目的となり、本来の企業のあるべき姿を見失っているようにさえ感じます。そのような今こそ、私たちの根幹に流れる武士道精神を経営に活かすことはできないかなあと考えています。

日本人ならだれでも共有しているこれらの5つの徳(価値観)を活かした経営は、国内だけでなく外国の企業にも共感を得ることができ、より大きな発展に貢献すると私は考えています。

中小企業診断士 気象予報士 防災士 中峰 博史

メールはhiroshi.nakamine@trad.ocn.ne.jpまで願います。


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