特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2010年2月不況を乗り切るための質問力 2

●2010年2月不況を乗り切るための質問力 2

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「 不況を乗り切るための質問力 」

中小企業診断士 栗田 剛志
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先の見えない未曾有の不況に陥っています。モノは売れず、企業も設備投資を絞り込んでおり、カネの循環が極端に悪くなっています。しかし、経済活動が完全にストップしてしまうことはありません。人や企業が生き延びる、あるいは成長するためにカネは必ず使われるのです。

すなわち、自社の商品・サービスが顧客にとって必要であれば、必ず利用してもらえます。今までのような押し売りは通用しませんが、顧客ニーズに合致し、顧客に喜んでもらえるものであれば、それは徹底して売り込むべきです。

売り込むことを怖がってはいけません。顧客に納得してもらうことができれば、必ず売ることはできるのです。
 
ではどうするか。そこで「質問力」が問われてくるのです。顧客の現状を把握して問題をあぶりだし、深堀することで課題の本質を顧客自身に語らせます。その課題の解決策として自社の製品やサービスを提供することができれば、顧客は喜びますし、自社の業績も上げることができるのです。

この不況を乗り切るためには、「質問力強化」が必要です。

1.現状を把握する質問

 まずは、顧客の状況、環境について客観的に把握するための質問をする必要があります。
「最近どうですか?」
「どうも調子よくないね」
商談のとっかかりとしては、どのようにも転がる可能性があるので、展開もしやすく楽ではありますが、これではあまりにも対象が広く、抽象的すぎます。

顧客が直面する状況は1つの問題でくくれることはまずありえませんし、すべてを解決できるものでもありません。
「売上が悪いようですが、どんな問題が考えられますか。思いつく限り教えてください」
このような質問を投げかけると、個別の具体的な課題に分解することができます。その上で、自社のソリューションに当てはまりそうな課題を見つける必要があります。

さらに、それが顧客の優先順位としてどの程度のものなのかも把握する必要があります。顧客にとって優先順位の低い課題への解決に対していくらアプローチしても無駄ですし、それこそ押し売りになってしまうこととなります。

「どの顧客、どの製品、どの地域、どの営業マンの売上が落ちているのか」
「競合に比べて何が劣っているのか」
「顧客の選定は間違っていないか」
「適切なプロセスを踏んでいるか」
「モチベーションは落ちていないか」

これらの質問で得られた答えは、「事実」と「推測」を切り分けることが必要となります。「事実」は「事実」として押さえ、注目すべきは、「推察」として語られたことです。この「推察」こそが課題に対する顧客の仮説なのです。
この仮説に対して次に説明する「深堀する質問」で追及していくことで課題の本質に辿り着くことができるのです。

2.問題を「深堀」する質問

自社の製品・サービスで解決できそうな課題を見つけることができたら、今度は提案の精度を高めるための質問に入ります。

「もう少し詳しく言うと?」
「たとえば?」
「具体的には?」

といった質問により、話を「深堀」していくことができます。この「深堀」によって、顧客からそれまでとは違った角度やたとえを使っての説明を聞くことができます。売り手側の理解がより深まると同時に誤解や錯覚を防いでくれることとなるのです。

言葉の上辺だけを捕えると検討はずれの提案をしてしまう可能性があります。また、顧客が深堀された質問に答えることによって、顧客自身が今まで気づかなかった本質に辿りつくこともできます。本質に対しての提案であれば、受け入れてもらえる可能性はずっと大きくなります。

仮に商談がうまくいかなかったとしても、
「当社のどこがいけなかったのでしょうか」
「○○のところだよ」
「その〇○のところについてもう少し詳しく教えてくれませんか」
このようなやり取りによって、失敗に終わった商談からも持ち帰るべきものを持ち帰り、次の商談の参考にすることができます。

3.残されたハードルを把握する質問

最後に、クロージングの際に必ずしておきたい質問があります。それは
「なにか懸案事項はありますか」
です。

仮に商談を最後まで行えたとします。担当者はその話を社内で進めるにあたり、クリアしなくてはならないハードルを頭に思い浮かべているはずです。そのハードルがどの程度のハードルであるのかはこちらにはわかりません。そこでこの質問をすることで、次のアクションの仮説を立てることができるのです。

ハードルとは、「タイミングか」、「予算か」、「上長の了解を得られるか」など、いろいろと考えられます。そのハードルを越える手助けができれば商談成立の可能性は高まり、次のアクションにも移りやすくなります。

ハードルが、こちらの力ではどうしようもないことであれば、相手に任せるしかありません。気をもんでちょくちょく相手に連絡を入れるより、さっさと次の商談相手を見つけた方が効率的であると言えます。営業活動上の時間の無駄をなくすことができます。

このように、売りにくい時代こそ質問力を駆使するべきです。質問することで相手に語らせることができます。相手の言いたいことを推察したり、こちらから助言したとしても、それはこちらの言葉であって、相手にとってみれば借り物にすぎません。
質問することにより顧客自身に自分の言葉で語らせること。これが、不況を乗り切るためのスキルであると言えるのです。

中小企業診断士 栗田 剛志
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